日産自動車では、サプライヤーとのCADデータの授受に関して厳格な取り決めを行っています。サプライヤーがCADデータおよび関連データを日産自動車に納める際や、逆に、日産自動車がサプライヤーにCADデータを提供する際は、ブリーフケースという形式でデータのやり取りを行います。
このやり取りを実現するために、日産自動車のサプライヤーには、シーメンスPLMソフトウェア社製NXをベースとしたNSTK(Nissan Supplier Tool Kit)というツールが提供されています。ブリーフケースに収めるCADデータについては、原則として、日産自動車のデータ品質(PDQ)基準にのっとった検証を行い、合格基準に達していることが求められます。
エリジオンは、CADデータの検証・修正に関するコンサルティングの提供を通じて日産自動車と密な連携を行っています。日産自動車のPDQ基準およびブリーフケースによるCADデータ授受の仕組みを完全にサポートするパッケージソフトCADdoctor for NXにも、エリジオンと日産自動車が共同で行った事前検証結果が反映されています。
日産自動車も自社で作成したCADデータのPDQ検証および修正にCADdoctor for NXを使用し、また、サプライヤーから送られてきたデータのPDQ検証にもCADdoctor for NXを利用しています。
サプライヤーが日産自動車と同様のデータ検証・修正を行う際にはCADdoctor for NXが重要なツールとして活用されています。