InfiPointsのクラウド機能「InfiPoints Cloud」が、すべてのお客様が標準機能として利用できるサービスに生まれ変わります。
点群合成を終えたらまずはクラウドにアップロード
InfiPointsの保守サービスをご契約中のお客様は、クラウド上で、合成精度を高める点群のフィット処理から、点群の見た目をきれいにするノイズ除去、そして操作に最適な容量の軽い点群の生成までをワンストップで行えるようになります。
データ処理が終わったらURLを関係者にシェア。アクセスした人はいつでもどこからでも現場の様子を自分のPCやタブレットで確認できます。
クラウドに点群をアップロードしデータ処理をさせている間、手元のPCではInfiPoints本体を使って別の現場のデータ処理を進められます。
そんな便利で新しいInfiPointsの使い方をご提案します(*)。

(*)クラウドでの点群の処理時間・閲覧時間、保存容量には上限があります
新しいInfiPointsのクラウド活用のここが便利
従来、InfiPoints Cloudについては、InfiPoints本体でデータ処理を行ったあとの点群を関係者とシェアする際に利用いただくようご案内してきました。
新しいInfiPointsではこのクラウドの活用方法が大きく変わり、点群データの活用シーンがもっと広がります。
1. 点群データの基本的な処理を自動化
3Dレーザースキャナーの付属ソフトでラフな点群合成が終わっていれば、E57形式などに出力してInfiPoints Cloudにそのままアップロードしてください。合成された点群のフィッティング、人影などをクリーニングするノイズ除去、点群からの面抽出、そして軽量化した点群の生成まで、従来は一つずつInfiPoints本体でクリック操作する必要のあったデータ処理を一気に実行させられます。

位置合わせができていない点群データを扱う場合は、
InfiPoints本体でラフな合成まで行いクラウドにアップロード
2. 事務用PCのユーザーにも点群データを共有
クラウドでの処理が終わったら、共有用URLを関係者にシェアします。InfiPoints Cloud上の点群は、スペックが高くない事務用PCでもWebブラウザーで手軽に見ることができます。点群専用のソフトを相手にわざわざインストールしてもらったり、重い点群データをコピーしてデータを渡したりする必要もありません。スピーディーに、手軽に点群データや現場の情報を共有できます。

3. クラウドとPCの並行利用で手掛ける案件数を増やす共有
従来、点群データ処理のすべての工程を手元のPCで行わなければなりませんでした。そのため前の現場のデータ処理を行っている間は次の現場のデータ処理に取り掛かることはできませんでした。
新しいInfiPointsでは、クラウドにデータの前処理をさせている間、PC本体では別の作業を進められます。例えば、クラウド側で現場Bの点群データの前処理を実行しながら、それ以前に計測した現場Aの点群を見られるURLを関係者に送って打ち合わせをしたり、現場Aの点群から抽出された平面・円柱形状を手元のPCにダウンロードして、配管やダクト、鋼材、躯体のモデリングを進めたりすることができます。


4. ストレージの設置・整備の負担軽減
計測した点群データのファイルサイズは、通常、一つの現場で数十から数百ギガバイトにもなります。今後点群データの活用が進み、計測する現場が増えれば増えるほど保管しなければならないデータの量も増加します。現状では、多くのお客様が点群データ保存のための専用のサーバーを整備したり、外付けのHDD、SSDを買い足したりして対応されています。
今後は、計測した点群データをまずInfiPoints Cloudにアップロードする、というプロセスをご検討ください。結果的にInfiPoints Cloudは点群データを保管・共有するためのストレージの役割を担うようになり、同時に点群のためのデータ保管システムの整備や増強にかかる手間を減らせます。

InfiPoints Cloudのポータル画面(例)
5. 情報を点群に集約
InfiPoints Cloudでは点群データの任意の場所に、コメント(注記)として添付ファイルやリンクを入れられます。これによって将来自分が見た時や、関係者が点群データを開いたときに工事に関連する資料や情報に速やかにたどりつくことができます。
例えば、点群データ内のある設備の付近に、その設備の設計図のPDFが開くリンクを設置しておくといった使い方ができます。ほかにも、工事の注意点を記したコメントや工事のマニュアルが開くリンクが点群の中にあれば、作業担当者は必要な情報を直観的な操作で取得できます。
クラウドを積極的に活用いただくことで、点群をただ現場の様子を見るためのデータではなく、工事に必要な情報を関係者にシェアできる便利なポータルサイトとして使えるようになります。

InfiPointsのクラウド機能を標準機能としてすべてのお客様に
2025年5月のInfiPointsのメジャーアップデート以降、エリジオンはInfiPoints Cloudを、InfiPointsの年間保守サービス契約を結んでいただいたすべてのお客様に標準機能として提供します。また、現在保守サービス契約を結んでいただいているお客様は、新バージョンにアップデートすることでInfiPoints Cloudをその時点からご利用いただけます。
例えば、「InfiPointsの稼働率が上がり、もっと効率的に点群データ処理を進めたい」「重たい点群データのやりとりに手間がかかる」「たくさんの人に現場を見てもらいたいが高スペックPCを用意できない」、そのようなお悩みをお持ちのお客様はぜひ新しいInfiPointsをお試しください。
エリジオンは、今後もデスクトップアプリケーションとクラウドの最適なコラボレーションのあり方を探求しながら、それぞれの機能やサービスを拡充していきます。特にクラウドサービスは、ネットワークの通信速度などによって点群の描画スピードやデータ処理に時間がかかる場合があります。自社の技術力を高めるのはもちろんのこと、周辺領域の新しい技術も取り入れながら、InfiPointsのアップデートを重ねてまいります。