3DxSUITE EX9.1 TransServer の不具合について

2022.10.21 公開

先日リリースした3DxSUITE EX9.1のTransServerにおいて、以下の重大な不具合が含まれていることが判明しました。

お客様および販売代理店様には多大なご不便とご迷惑をお掛けしますことをお詫び申し上げます。

対象製品/バージョン

  • 3DxSUITE TransServer EX9.1

不具合内容

  • TransServerとWorkerNode間の通信に失敗し、すべてのジョブ実行に失敗する

不具合発生条件

以下の条件を満たす場合に不具合が発生することが確認されています。

  • TransServerとWorkerNodeを異なる端末に導入している
  • TransServerのOS設定が、IPv6がIPv4よりも優先される設定になっている(OSのデフォルト設定のまま変更していない)
IPv6およびIPv4の優先度の確認方法
  • TransServerのコンピューターで、以下のコマンドをコマンドプロンプトで実行
    (::ffff:0:0/96がIPv4を表し、::1/128や::/0がIPv6を表します)

netsh interface ipv6 show prefixpolicies

これまで確認されたエラーメッセージの例

DRb::DRbConnError: druby://”TransServerのコンピューター名”:”任意のポート番号” – #

回避策

TransServerの設定等での回避策はありませんが、TransServer導入端末のOS設定を変更することで不具合を回避することができます。

[注意]

本回避策の適用が困難な場合は、TransServerの修正版がリリースされるまでEX9.1へのアップグレードやEX9.1の新規インストールはお控えください。

IPv4の優先度を上げる方法

本回避策は、OSの設定を変更する操作です。弊社製品の動作に関しては以下の対応を実施しても問題ないことを確認していますが、他社製品の動作に関しては十分検証を行った上で実施ください。

  1. TransServerのコンピューターで、コマンドプロンプトを管理者権限で立ち上げる
  2. 以下のコマンドを実行
  3. TransServerのコンピューターを再起動

[実行コマンド]

netsh interface ipv6 set prefixpolicy ::1/128 50 0
netsh interface ipv6 set prefixpolicy ::/0 40 1
netsh interface ipv6 set prefixpolicy ::ffff:0:0/96 100 4
netsh interface ipv6 set prefixpolicy 2002::/16 30 2
netsh interface ipv6 set prefixpolicy 2001::/32 5 5
netsh interface ipv6 set prefixpolicy fc00::/7 3 13
netsh interface ipv6 set prefixpolicy fec0::/10 1 11
netsh interface ipv6 set prefixpolicy 3ffe::/16 1 12
netsh interface ipv6 set prefixpolicy ::/96 1 3

なお、管理者権限で立ち上げたコマンドプロンプトで以下のコマンドを実行することで、優先度の変更をリセットすることができます。

コマンド実行後、コンピューターを再起動してください。

[リセットのコマンド]

netsh interface ipv6 reset

不具合原因/修正時期

本不具合については、修正版を3DxSUITE EX9.1.4として2022年12月末にリリース予定です。
なお、本不具合はEX9.1で実施したrubyのバージョンアップが原因でした。
次回メジャーバージョンEX10.0のTransServerでは通信基盤を刷新し、本不具合のようなrubyに起因する通信不具合を一掃する計画です。

問い合わせ

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