プレスリリース
3D CADデータを軽量化する全自動の形状簡略化技術を開発―ASFALIS/CADdoctor EX8.0をリリース
2018年4月6日
プレスリリース
3D CADデータを軽量化する全自動の形状簡略化技術を開発―ASFALIS/CADdoctor EX8.0をリリース
2018年4月6日
株式会社エリジオン(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:矢野 裕司)は、製造業の3Dデータ変換・活用を支援するソリューション、ASFALISの新版「ASFALIS EX8.0」を4月6日に、同じくCADdoctorの新版「CADdoctor EX8.0」を5月8日にリリースします。
EX8.0では、主にCADモデルの形状を全自動で簡略化しデータ容量を大幅に削減する新機能を開発しました。
現在、一般的な製造プロセスにおいては、設計・解析・製造・調達・営業など異なる部署や企業間をつなぐコミュニケーション媒体として、3Dデータが重要な役割を担っています。ライセンス不要の無償のビューワーも普及し3Dデータの利用者層が一段と広がる一方で、複雑な形状のパーツが組み合わされたアセンブリデータを扱う際にはデータの容量が大きくなり、スムーズな情報共有や協業が困難な場合があります。こうした課題を解決する手段として、CADモデルの形状を自動で簡略化しデータ容量を軽量化するソリューションへのニーズが高まっています。
3D CADデータには製品の競争力に直結する意匠や内部構造などの重要な情報が含まれています。モデル形状の簡略化はこれらの情報の秘匿にもつながるため、情報管理体制強化の観点からも需要が拡大しています。
工程設計時に生産ラインシミュレーションを行う際には、製造設備や生産品の詳細な形状は必要なく、おおよそのサイズや形状が確認できる簡略化された軽量モデルが求められます。
部品サプライヤーなど社外の協力会社と設計データをスムーズに共有するには、ネットワーク環境に依存せずスピーディーに受け渡しができる軽量データが必要です。また形状簡略化によってモデルの機密部分が削除されるため、必要な情報だけを後工程に提供することが可能になります。
エリジオンは前バージョンのEX7.0で、アセンブリのすき間埋めと組み合わせた外形抽出機能を世界で初めてリリースし、大規模なアセンブリの内部空間を削除することでデータを軽量化する技術を実現しました。この機能はモデルの外形を可能な限り保ちながら、内部空間だけを編集するのが特徴です。
一方、今回リリースした機能は複雑な形状を単純な形状に置き換えたり、穴の入り口を大胆に埋めたりするなど、外形の簡略化と内部空間削除を合わせて行うもので、ユーザーはより軽量化したデータを作成することができます。さらに複雑な形状であってもその処理を完全自動で実行するのが特長です。本機能はASFALIS、CADdoctorの双方に搭載されます。
ノイズを多く含むポリゴンデータのクリーニングに有効な、ポリゴン再構築機能をCADdoctor に追加します。独自開発のアルゴリズムにより、全自動でポリゴンの最適化を行い、そのデータを元にしたリバースエンジニアリング(ポリゴンからのCADモデル作成)の精度向上を実現しました。
CADデータとポリゴンデータを比較する技術を開発し、ASFALISの3Dデータ比較機能を拡張しました。
製造業界において、3Dデータを介したサプライチェーン全体での情報共有化が進む中で、後工程で適正なデータが確実に扱われるためのソリューションが必要とされています。例えば、設計担当者がモデリングした製品データは、多くの場合容量の軽いポリゴンデータで関係者に展開されます。このポリゴンデータと元のCADデータをASFALISで比較し、形状の一致を保証しながらデータを共有することで、手戻りのない高度な製造プロセスを実現することができます。
ASFALISで実行した3Dデータの比較結果を、特別なアプリケーションをインストールすることなく自由に閲覧できるビューワー「Diff-Analyzer」を提供します。
STEPとSOLIDWORKSのSemantic PMI変換に対応しました(ASFALIS)。またPLMXML、STEP BOMのインポートオプションを追加しました(CADdoctor)。