プレスリリース
InfiPoints、ユーザーインターフェースを刷新―ヘッドマウントディスプレイ「オキュラス・リフト」にも対応。直観的操作の実現で利用者層拡大へ
2017年6月15日
プレスリリース
InfiPoints、ユーザーインターフェースを刷新―ヘッドマウントディスプレイ「オキュラス・リフト」にも対応。直観的操作の実現で利用者層拡大へ
2017年6月15日
株式会社エリジオン(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:矢野 裕司、以下 エリジオン)は、2017年6月16日に3次元点群データ処理ソフト「InfiPoints」の新版「Ver.4.0」をリリースします。Ver.4.0ではユーザーインターフェースを大幅に改良し、点群データの合成・ノイズ除去・CADモデル化・フライスルー動画作成・簡易的な点群閲覧ファイル出力など、一連のデータ処理をユーザーが直観的に行えるようにしました。
また2016年にオキュラス社が発売したヘッドマウントディスプレイ「オキュラス・リフト」用のアプリケーションを開発し、2017年末リリースに向けた一部のユーザーへのテスト配信を開始しました。
InfiPointsは2013年の発売以来、製造業から土木・建設分野に至るまで幅広い業種の企業に採用されています。その用途は、工場における大型設備の搬出入シミュレーションや配管の補修・増設のための設計業務、多様な現場での作業者同士の施工イメージ共有など多岐にわたります。Ver.4.0では、200を超えるInfiPointsのコマンドの中から、点群データの活用時に必要となる一般的なデータ処理のフローに沿ってユーザーが適切なコマンドを直観的に選択できるインターフェースに変更しました。これにより、初めて点群データを扱うユーザーでも手軽にInfiPointsの豊富な機能を利用できるようになりました。
さらにエリジオンは、計測した点群データと、ヘッドマウントディスプレイ「オキュラス・リフト」を用いてバーチャルリアリティー(VR)を体験できるアプリケーション「InfiPoints for Oculus」を開発しました。
VRではユーザーが現実世界とは異なる場所に没入する感覚を得ることができます。現在、家庭用ゲーム機などコンシューマー向け製品が急速に普及しているとともに、CADソフトウェアでモデリングした製品や建物をヘッドマウントディスプレイで確認するなど、ものづくり業界でも活用が広がっています。ゲームやCADモデルを見る場合は、事前にソフトウェアで作り込んだ仮想の世界に没入しますが、InfiPoints for Oculusでは3D計測した現実の世界をどこからでも体感できるのが特徴です。
一から仮想世界を作り込む場合に比べて時間や費用を大幅に抑えられ、手軽にVRをエンジニアリングに応用することができます。
またInfiPoints for Oculusでは、従来の2次元図面を用いた施工前の検討と比較してもより多くの気づきを得られます。施工管理者と現場作業者間、また施工者とクライアント間での情報共有においても、机上のモニター等で点群を閲覧する以上に共通の認識を持つことが可能になります。
エリジオンはこれまで、大規模点群データの軽快な操作性と点群処理をワンストップで行える豊富な処理機能をInfiPointsの基本コンセプトとして開発を進めてまいりました。これに加え、今回のインターフェース改善と対応デバイスの拡張により、3次元データに馴染みのないユーザーを含むより多くの層における点群データ活用の促進を目指してまいります。
メニュー/ツールバーのスタイルをリボンスタイルに変更し、各操作メニューの位置や操作の流れを分かり易くしました。そのほかにも、点群データの表示ウィンドウを拡大したり、関連する動作をシンプルなマウス操作で完了するようボタンの配置を変えたりするなど改良を加えました。
InfiPointsで処理した点群データを、ヘッドマウントディスプレイ「オキュラス・リフト」で見られる機能を開発しました。InfiPointsユーザーは専用コントローラー「オキュラス・タッチ」を使用しながら手軽にデータを閲覧することができます。また、点群データ内にさまざまな情報を付与したり、複数人で視点を同期したりすることのできるオプションも提供します。
ヘッドマウントディスプレイの活用により、設計者・レビュアー・承認者が工事施工の前にそれぞれリアルな体験に基づく気づきや知恵を得られることが期待されます。また若手エンジニアへの技能伝承や、設計者から作業者への施工内容の指示、顧客へのプレゼンテーションなどでも、従来の方法では難しかった正確な情報伝達が可能になります。
既存の設備などを計測した点群データをポリゴンデータ化し、自由に移動させながら周囲の点群データとの干渉を視覚的に確認できる機能を提供します。例えば、施設内の大型設備や配管などを搬出する際に事前に効率的なルートを検討したり、別の場所へ移設する場合の搬入方法をシミュレーションしたりすることが可能です。
従来の設備・配管・鋼材に加えて、ダクトのCADモデル化に対応することでInfiPointsのモデリング機能がさらに拡充します。ユーザーは点群データから自動抽出された平面を利用しながら、少ない手間でダクトをCADモデル化することができます。
土木・建築市場の成長が著しい中国におけるユーザー数増加を想定し、中国語インターフェースを提供します。中国企業のほか、中国の自社オフィスや関連会社などでのInfiPointsの利用を検討している日本・欧米企業のニーズに対応します。