株式会社エリジオン(本社浜松市、以下エリジオン)は、3次元点群処理ソフト「InfiPoints」の最新版であるInfiPoints Ver.1.2を2014年3月7日より発売いたします。
InfiPointsは従来より、無制限の大規模点群表示・自動の処理機能などに定評を頂いておりましたが、今回InfiPoints Ver.1.2では、レーザー計測の結果をより多くのお客様の様々な環境で活用するための、データ出力とツール連携の機能を追加しました。
プログラムをインストールすることなく点群を閲覧できる閲覧用ファイルを作成したり、簡易的な平面図や立面図として利用できる高解像度画像を出力したりすることが可能です。また、新開発のRhinoプラグイン(※オプション機能)を利用すれば、3次元モデラーであるRhinoceros®の画面上に点群データを描画し、点群に沿った面形状をモデリングすることができます。
近年、ハードウェアの進歩により、長距離型レーザースキャナは手軽に数10億点の点群を計測できるようになりましたが、一方で、計測データは専用のソフトでしか扱うことができず、ほかのソフトに計測結果を取り込むためには、手作業による煩雑な処理が必要でした。InfiPoints Ver.1.2により、ユーザは計測結果を他部署や取引先と素早く共有し、用途に応じて計測データを活用することが可能となります。
長距離型レーザースキャナを活用し、大規模な構造物をいつでも、どこでも簡単に確認できる技術の普及が進んでいます。
エリジオンはInfiPoints Ver.1.0において、大容量の点群データと3DCADデータおよび図面データを同時に表示/編集できる環境を実現し、船舶・設備メンテナンス・土木・建築・自動車製造等、幅広い業界にそのソリューションを提供して参りました。
InfiPoints Ver.1.2では、計測データのさらなる活用を促進するため、以下の機能を追加しました。
1. 閲覧用ファイル出力
これまでは高品質な計測データがあっても、他部署や取引先でそれを閲覧するソフトウェアを保有していない場合、不要な部分までCADモデル化して納品したり、一部の点の座標値だけをレポートしたりと、計測データをコミュニケーションに活かすことができませんでした。
InfiPoints Ver.1.2では、点群データを配布するための閲覧用ファイルを出力することができます。データの閲覧者はプログラムをインストールすることなく、大規模点群に付加された寸法・コメント・図面データなどを見ることが可能です。閲覧だけでなく、寸法追加・コメント修正・断面作成や断面内での図面作成も可能なため、点群データから欲しい情報を取り出したり、新たな情報を付加したりすることができます。
2. 高解像度画像出力
点群データから高解像度の2次元画像を出力する機能です。利用目的に合わせて解像度を指定できるため、紙に出力することで簡易的な2次元図面として利用したり、2DCADに読み込み、2次元図面を作成する際の背景画像として使用したりすることができます。
例えば床面から1メートルまでの範囲の点群を水平にスライスし、2次元画像を出力します。これを実寸の100分の1サイズで印刷したものは画像中の1センチが、実物の1メートルに対応する簡易的な平面図として利用できます。
3. Rhinoプラグイン ※オプション機能
Rhinoceros®の画面上に点群データを描画し、点群に沿って面形状をモデリングすることができます。事前にInfiPoints本体で行ったノイズ除去やレイヤ編集の結果が引き継がれるほか、XYZ各軸または任意の曲線に沿った断面作成機能にも対応しており、参照したい形状の点群データを確認しながらRhinoceros®の機能を使ってモデリングを行うことができます。
※Rhinoceros®が別途必要です。
※Rhinoceros®はRobert McNeel & Associates社の製品です。