建設

最低3回実施していた現場調査は1回にー点群とCADの合成で事前検証の効率化も

大冷工業株式会社

大冷工業は名古屋に本社を構え、東海地域を中心にビルや工場の空調設備の設計・施工を請け負っています。長く経営課題となっていた、顧客からの限られた情報を元に行う施工準備の非効率さを、3DレーザースキャナーとInfiPointsを導入することで改善しました。

取締役 Business Innovation Development 大場章晴氏(中央)と担当のブイ・デイン・チュン氏(右)

現場の限られた事前情報

「我々の仕事はまずお客さまの空調などの課題を伺い、それに対するベストな解決策を提示することから始まります。そのためにはできるだけ詳細な現場の情報が欲しいのですが、多くの場合、お客さまから提示いただける情報は非常に限定的です。お客さまご自身も古い図面しかお持ちになっていなかったり、手間をかけずに現場を計測するノウハウや機材をお持ちでなかったりするのでこれは仕方のないことだとは思います」(取締役 BID(Business Innovation Development) 大場章晴氏)

大冷工業が空調設備工事を手掛けた工場の例


最低3回の現場調査

「その状態では効果的なプランが立てられず、また正確なお見積もりも作成できません。そこでまずはお見積もりのために現場に伺い、自分たちができる範囲で採寸します。その後発注いただけた際には、設計図を描くためにもう一度現場を訪れ、追加の情報を得るようにしていました。さらに施工図作成のために3度目の現場訪問をします。つまり工事を始める前に最低でも3回現場を訪れなければならず、大きな負担となっていました。またお客さまにもその都度現場への立ち入りの調整をお願いしなければなりませんでした」(大場氏)

「何度も下見をして図面をそろえ、施工図をつくり、何とか現場調整を重ねて工事を終えても、時にはお客さまから『図面を見て思っていたより設備が大きい』と言われることがありました。お客さまには何度も確認をお願いしたにも関わらずご満足いただけなかったことで、大変申し訳ない気持ちになることがありました」(BID ブイ・デイン・チュン氏)

現場調査は1回に。打ち合わせは3Dで分かりやすく

「従来のプロセスに限界を感じ、3Dレーザースキャナーと点群ソフトを導入することに決めました。点群ソフトはいくつかトライアルをした結果、操作のしやすさからInfiPointsを選びました。スキャナーとソフトがそろい、3D計測ができるようになったことで、見積時に一度現場に伺えばその後は基本的にはデータだけでお客さまや関係者とコミュニケーションすることができるようになりました」(大場氏)

実際の現場の写真

計測した点群データ

点群データと、CADソフトウェアで設計した3Dモデルを合成したデータ

「設計CADのRebroで作成したダクトや配管などのCADデータをInfiPointsにインポートし、現場を再現した点群データとバーチャル上で合成することで、施工内容を正確に把握できるようになりました。社内で事前に施工に関する共通認識を持てるのはもちろんのこと、工事前にお客さまにフライスルー動画等をご覧にいただくことで、将来の現場の様子をしっかりお伝えできるようになりました」(チュン氏)

今後はシミュレーション用途にも

「現場に行く回数が減り、関係者のコミュニケーションもよくなったことで、無駄な資料づくりや設計作業も削減できました。効率化できた分、今後はさらに3Dデータの先進的な活用にもチャレンジしていきたいと考えています。例えば、設備の点群データからポリゴンデータをInfiPointsで生成し、それを気流の解析ソフト用に出力することを考えています。お客さまのビジネスが日々変化していく中で、私たちも従来の施工プロセスに固執せずに、点群データを使った新しい方法を模索したいと思います」(大場氏)

実際の現場の写真

計測した点群データ

点群データと、CADソフトウェアで設計した3Dモデルを合成したデータ
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